病気や怪我への備えとして重要な国民健康保険。高額な医療費が必要になったときでも、国民健康保険のおかげで医療費の支払いが軽くなるため、私たちの生活には欠かせません。
何事もなければ保険料を払えていた方でも、失業や病気などで収入が減った場合、国民健康保険料の支払いに困ることもあるでしょう。医療保険は生活に欠かせない大切な仕組みなので、実は多くの自治体で支払いに困った人向けの制度があります。
本記事では、国民健康保険が払えないときの対処法や、もし滞納してしまったときにどうなるかについて詳しく解説します。
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国民健康保険料が払えないときの対処法は？
保険料の支払いが難しくなった場合、まずは役所の窓口に相談して、状況に合った解決策を探していきます。以下では、保険料が払えないときの対処法について詳しく解説します。
まずは窓口に相談しに行こう
国民健康保険料の支払いに困ったら、まずは住んでいる自治体の市役所や区役所の窓口に相談してみましょう。経済状況が厳しく保険料の納付が困難だということを相談すれば、支払い方法について親身に相談に乗ってくれるはずです。
担当者は支払いが困難な世帯の相談に慣れているため、適切なアドバイスをくれます。収入状況や生活状況を詳しく聞いた上で、利用可能な制度を提案してくれる場合が多いです。
相談時には、現在の収入状況や今後の見通しなど、できるだけ具体的な情報を準備しておくと話がスムーズに進みます。
収入を証明する書類や支出の状況が分かる資料があれば、持参すると良いでしょう。
保険料が支払えないからといって、保険料の納付を放置すると督促状が届いたり、最悪のケースでは財産を差し押さえられたりすることもあります。保険料の支払いに不安を感じたら、まずは窓口に相談することが大切です。
分割納付制度を活用する
まとめて保険料を支払えない場合でも、分割であれば支払える方もいることでしょう。国民健康保険では、世帯の収入状況によって分割納付が認められることがあります。
分割納付の金額は、収入や生活費などを考慮して決められます。無理なく支払えるように、役所の担当者と相談しながら計画を立てましょう。
申請するときは、収入や支出の状況を正しく伝えることが大切です。生活に合った支払い方法を提案してもらいやすくなります。
医療費や他の保険料などの支出状況も考慮されます。生活必需品の購入や子どもの教育費など、必要な支出を確保しながら無理なく返済できる計画を立てましょう。
分割納付の最小単位は1ヶ月分までとなっており、毎月の支払額をできるだけ抑えることもできます。自分の生活状況に合わせた支払方法を選択しましょう。
徴収猶予制度を申請する
災害による被害や失業により収入が大幅に減少した場合は、徴収猶予制度を利用できます。申請が認められると、6ヶ月から1年程度の支払い猶予期間が設けられます。
猶予期間中は督促状の送付が止まり、延滞金も発生しません。
新たな仕事を探す時間や、収入の回復を待つ余裕が生まれます。一定期間の支払いを先送りにすることができるので、生活が立て直せるまでの時間的余裕を確保できるといえるでしょう。
災害の場合は罹災証明書、失業の場合は離職票など、状況を証明する書類が必要です。居住地の役所で具体的な内容について調べてみましょう。
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保険料の減免制度について知ろう
保険料の支払いが困難な場合、減免制度を利用できるかもしれません。減免制度とは、収入状況や世帯の事情によって保険料負担を和らげる仕組みです。
減免制度は一時的な措置ではなく、世帯の経済状況が改善するまでの間、保険料負担を軽くすることができるものです。減免制度について詳しくみていきましょう。
どんな場合に減免が受けられる？
減免制度とは、経済的な困難に直面した世帯を支援する仕組みです。例えば、自然災害で住居が被害を受けた場合や失業により収入が大きく減少した場合、減免制度を受けられます。
また、世帯の収入が一定基準を下回る場合、法律で定められた軽減制度が適用されます。収入状況に応じて、保険料は段階的に減るのです。
病気やけがで働けなくなった場合も、減免の対象になるかもしれません。
収入の減少が一時的なものか、長期的なものかによって減免の対象になるかが決まります。
事業の休廃業により収入が減少した場合も、減免制度を利用できることがあります。事業主の方は確定申告書の写しなど、収入減少を証明する書類を用意しましょう。
各自治体には独自の減免制度が設けられていることもあります。居住地の役所窓口で利用可能な制度を調べることが大切です。
減免の申請方法は？
減免制度を利用するには、市区町村の窓口での申請手続きが必要です。担当者に相談しながら、必要な書類を揃えていきましょう。
申請時には、収入状況を証明する書類や被害状況を示す資料が必要です。源泉徴収票や給与明細書、確定申告書の写しなど、収入に関する書類を準備します。
減免の理由となる状況を証明する書類も重要です。離職票や診断書、罹災証明書など、状況に応じた書類を用意しましょう。
申請書類の記入方法について不明な点があれば、窓口で質問しましょう。記入漏れや不備があると、手続きに時間がかかる場合があります。
申請時期や必要書類は、自治体ごとに規定が異なります。期限に余裕を持って申請することが大切です。
生活保護受給の場合は？
生活保護を受給している場合は、国民健康保険料は免除されます。生活保護とは、経済的に困窮している方への支援制度です。生活費や住居費、教育費など、生活全般のサポートを受けられます。
生活保護の申請は、福祉事務所で行います。収入や資産状況、親族からの援助の可能性などを調べた上で、保護が必要かどうかが判断されるのです。
医療費以外の生活費全般についても支援が受けられます。住宅扶助や教育扶助など、世帯の状況に応じた支援制度があります。
どうしても生活が苦しい場合は、福祉事務所に一度相談してみると良いかもしれません。
国民健康保険料を滞納するとどうなる？
国民健康保険料が払えないからといって、保険料を滞納したままにしておくと、さまざまな不利益を招く可能性があります。例えば、滞納が続くと医療機関での受診に支障が出るかもしれません。様々な面で不安を抱えやすくなるため、早めの対処で問題の拡大を防ぐことが重要です。
延滞金と督促状の発行
保険料の納期限を過ぎると、延滞金が発生します。支払わなければならない金額が増えていく状況は避けたいものです。
納期限から一定期間が過ぎると、督促状が自宅に届きます。支払いを促す通知が繰り返し送られてくるので、できるだけ早く払いましょう。
滞納が続くと督促状が送られ、催告書の送付や督促の電話がかかってくるようになります。放置すればするほど事態が深刻化していくと言えるでしょう。
督促状が届いた後も支払いがない場合、自宅に訪問して保険料の徴収が行われます。日中に不在がちな方は、休日の徴収日を設定してもらえる場合もあるようです。
延滞金の利率は最大で年14.6%となり、支払い額が大きく膨らむ可能性があります。早めの対処をおすすめします。
保険証の制限
滞納が続くと、有効期限の短い保険証（短期被保険者証）が発行されます。短期被保険者証は通常1〜3ヶ月の有効期限です。更新の度に窓口での手続きが必要となり、生活に支障が出る可能性があります。
1年以上保険料を滞納すると、被保険者資格証明書への切り替えが行われます。
資格証明書では、医療費を一旦全額自己負担しなければなりません。
医療費は後日払い戻されますが、一時的とはいえ全額自己負担となると医療費を支払うのも一苦労です。
場合によっては、必要な治療を受けられない事態にもなりかねません。保険証の制限は、健康管理の面でも大きな影響を及ぼすとも言えます。
財産の差し押さえ
督促を受けても滞納が続く場合、財産調査が行われます。支払能力の調査が行われる段階です。調査では、預貯金や給与、不動産などの財産状況を見られます。収入や資産の状況によって、差し押さえの対象が決められます。
調査の結果、預貯金や給与などの財産が差し押さえられる事態になるかもしれません。生活にかなり影響があると言えるでしょう。
差し押さえの対象となる財産は、法律で定められています。例えば給与の場合、生活維持に必要な一定額は差し押さえから保護されます。
また、法律による保護措置が設けられているため、生活維持に必要な最低限の財産については差し押さえられません。
まとめ
国民健康保険料の支払いに困ったら、まず市区町村の窓口に相談することが重要です。分割納付や徴収猶予、減免制度など、状況に応じた支援制度を利用できる可能性があります。
滞納が続くと、延滞金の発生や保険証の制限、財産の差し押さえなど、様々な影響が出てきます。問題が大きくなる前に、専門家に相談しましょう。
保険料の支払いでお悩みの方は、当サイトで紹介している債務問題に強い司法書士事務所や弁護士事務所に相談してみる選択肢もあります。まずは一人で悩まず、相談されてみてはいかがでしょうか。
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