コロナの影響が人々を直撃して、もう1年になります。
「緊急事態宣言も早々に解除されてすぐにまた元の生活に戻れる」と思っていた人がほとんどですが、残念ながら1年の長期にわたり、コロナの影響が続いています。
持続化給付金・定額給付金も含めて、給付されたのは昨年の1度きり。
この状況下で、自己破産が増えるのも仕方のないことです。
ここではコロナで2021年、2022年の自己破産が増えるのではないか?そしてこれからの時代を生き抜くにはどうすれば良いか?について、特に金融畑に詳しい司法書士の卵「凄杉君」が解説します。
コロナで、自己破産は増える?
結論から言ってしまえば、新型コロナウイルスの影響で自己破産は今後ますます増加すると考えられます。
というのも、元々日本国内の政治経済の状況から2015年以降は自己破産・個人再生の債務整理実施件数が増えており、統計上は債務整理をする人が増えていたタイミングでコロナが直撃したわけです。
もともと景気が悪かったところに、コロナによる影響で仕事がなくなってしまったり…
あるいは自営業の方やフリーランスの方の仕事がなくなったことで収支の計画が完全に狂ってしまったという方も多いのではないでしょうか。
そういった方々が、国からの支援もない中で果たしてどのようにして生きていけば良いのでしょうか。
自己破産もせず、借り入れも増やさずに生きていくのは至難の技です。というより、ほぼほぼ不可能でしょう。
例えば自営業の中でも飲食関係の自営業だった方は、休業補償なども一部ないではありません。
しかし、ほぼほぼ生活を維持するにはお金が足りないと言わざるを得ません。
休業要請が出ていない地域では、さらにこの問題は深刻な話になります。
なぜなら、休業要請は出ていないので休業補償を受けることはできず、それでいてコロナの影響でステイホームという風潮になっていますので「お客様がそもそもいらっしゃらない」のです。
だからこそ声を大にして言いたいのは、
コロナで生活に困ることは決して恥ずかしいことではない、
借金があってもそれは恥ずかしいことではない、
ということです。
【最新統計】コロナで自己破産をする人は増えている?減っている?2020年の情勢は
コロナで自己破産をするという方も近年増加傾向にありますが実は2020年、最新の統計調査によると、自己破産を行う人は減少傾向にあります。
しかし、これは数字の上のマジックと言えるのです。
実は自己破産は、申し立てをするのに費用がかかります。
その費用も場合によっては代理人を選任しなければなりませんので高額になりがちです。
お金がないから自己破産をするのに、その費用を捻出できる人の方が逆に珍しいと思いませんか?
ちなみに自己破産にかかる金額は、数万円程度という情報もあります。
しかし、実際にすべてを整理するまでにかかるトータルの金額としては、数十万円というコストがかかります。
コロナでも自己破産できない人が多い理由
コロナで困っていても、自己破産できない人が多いのではないか?
このような見解が様々な有識者から出ています。
なぜ、コロナでも自己破産できない人が多いのでしょうか。いくつか理由をご紹介します。
自己破産費用が捻出できない
先ほどもご紹介した通り、自己破産には費用がかかります。
この費用を捻出することができず、自己破産できないままズルズルと借金苦に悩んでいるという方が多いのです。
そもそも自己破産をするには、お金もかかりますが精神的なエネルギーもかかります。
いくら代理人に裁判所とのやり取りを一任したとしても、本人がやるべきことは山ほどあります。
その他、場合によっては債権者各社とのやり取りのことも気にするという方が多いのではないでしょうか。
個人の自己破産の場合はほとんど借金取りやカード会社などが債権者となりますが、個人間融資でお金を借りていた場合などは、さらに話がややこしくなります。
例えば友人知人から借りていたお金。
自己破産は整理する先を選ぶ事が出来ませんので、友人・知人ももれなく裁判上の利害関係者・債権者ということになってしまいます。
友人や知人にも裁判所から通達が行きますので、こういった人間関係の部分で自己破産に踏み切ることができない方もいらっしゃいます。
どうしても手放せない財産がある
例えば、持ち家がある場合は基本的に自己破産をすると手放さなければならなくなります。
自己破産の場合、手元に残していいのはごくわずかな生活に最低限必要な資金や財産のみということになります。
車や自宅などについてはほぼ手放すことを覚悟しなければならないわけです。さまざまな事情で手放せない財産がある場合自己破産に進みたくても進めないというのが現状です。
職業による制限
自己破産は、破産手続きを行うことで一時的に一部の業務に就けなくなります。
つまり、特定の業務に就いている人は自己破産したくても職を直ちに失う可能性があるので自己破産に踏み切れないというわけです。
資格制限があるのは警備員や司法書士・弁護士・社会保険労務士など、いわゆる士業のケースがほとんどです。
しかし、その他にも宅建取引主任者だったり中小企業診断士、不動産鑑定士、旅行業者、生命保険募集人など普通に働く中で業務上取得するような資格でも資格制限が付くケースがあります。
その他、会社との雇用契約の中に「自己破産をした場合に不利益が生じるような文言」が入っている場合も現実的に自己破産が難しくなってしまいます。
コロナで自己破産せず借金を免除する方法
このように、コロナで自己破産したくてもできない方が多いのですが…果たしてコロナで自己破産せずに借金を免除する方法はあるのでしょうか?
いくつかの方法がありますのでご紹介します。
任意整理
任意整理は、自己破産ほどの効力はありません。
また借金がチャラになるということもありません。
しかし、任意整理を行うことでひとまず今あなたにガンガンかかってきている借金の督促や電話、手紙、訪問などをすべてストップすることは可能です。
代理人に任意整理の手続きを取ってもらうことで、債権者からの連絡はピタリと止みます。
それぞれ裁判所を通さずに任意で今後の返済計画について話し合えるというシステムです。
任意整理については、自己破産のように特段の資格制限を受けることもなく、また裁判所の手続きにもならないため、単純に個人信用情報に傷がつくくらいで済みます。
個人信用情報に傷がつくのはちょっと仕方ないですが、それでも自己破産よりは遥かにマシな方法です。
特に今、仕事が減っているには減っているけれどもなんとか定期的な収入があるぞ!という方は、自己破産よりも生活を改善できる可能性が高くなります。
生活福祉資金貸付制度
元々存在した制度ですが、コロナのこの時期、有効な選択肢の一つです。
生活福祉資金貸付制度を利用することで、一時的に各地の社会福祉協議会から生活福祉資金の貸付をサポートしてもらえる可能性があります。
こちらは、簡単に言えば国からお金を借りるような方法ですが、個人信用情報だけで審査されることもありませんし、返済金額なども柔軟にある程度相談が可能です。
また少なくとも闇金のような取り立てが入ることもありません。
新型コロナの影響でこの制度を使用する人が急増しており、この制度自体の拡充や条件の緩和、手続きの簡略化なども進められています。
どうしてもお金に困っている場合はまずこちらの方法を考えるのが良いでしょう。
生活保護
生活保護を受ける方法もあります。
特に最近は若い女性を中心に仕事がなくなってしまい、緊急避難的に生活保護を申請するという方が増えています。ただし生活保護の申請にはコツがいります。
生活保護について教えてくださいと役所の窓口に行っても門前払いされるケースが多く、生活保護の申請がきちんと受理されるかどうかが極めて重要なポイントとなります。
また、生活保護の申請で窓口に行った時、担当者から嫌なことを言われたり嫌な思いをすることがよくあります。
そのため、生活保護を受ける際には相談できる相手に知恵をつけてもらってから担当者と対峙するようにしたいところです。
ちなみに、生活保護の受給申請コンサルタントみたいな会社も最近増えてきていると報告が上がっています。しかしこういった業者の利用はお勧めできません。
なぜなら、そういったコンサルタントを入れたことで確実に生活保護が受給できるとは限らないからです。またこういった業者は一般的に、生活保護の受給を申請するコンサルをする代わりに女性に見返りを求めるケースが多数あります。
その他、生活保護を受けさせてやっただろうという脅し文句で、コンサルタントが指定するアパートやシェアハウスなどに無理やり入居させ、生活保護費もコンサルタントが管理するという悪質な事例も後を絶ちません。
これでは生活の困窮を脱出したことにはなりませんので、こういった業者には近づかないようにしましょう。
一人で悩まず、プロに相談しよう!
これからの時代、一人でお金について悩んでいると良い事が何もありません。
まずは、あなたの悩みの種である借金問題を何とかしてみませんか?
一人で悩むより、まずはプロと一緒に悩んでみましょう。
そこが第一歩となります。
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