突然「TSB債権管理回収」という名前の会社から連絡があり、覚えのない借金を請求されたり、0423106085という電話番号から着信があったりすると、不安になりますよね。さらに、「期限を過ぎると法的手続きに移行します」などと記されていれば、焦ってしまう方も多いでしょう。
本記事では、TSB債権管理回収の基本情報と詐欺の可能性、適切な対応方法について詳しく解説します。不審な請求に困っている方は、ぜひ参考にしてください。
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0423106085の正体は？TSB債権管理回収とは何なの？
身に覚えのない会社名で請求書が届いたりすると不安になるものです。特に「債権回収」という言葉には、多くの方が恐怖を感じるでしょう。まずは、TSB債権管理回収という会社の実態と、現在の状況を正確に理解することが大切です。
TSB債権管理回収株式会社の基本情報
TSB債権管理回収株式会社は、かつて東京スター銀行のグループ企業として、債権回収業務を専門に行っていた会社でした。「サービサー」（債権管理回収業に関する特別措置法に基づく債権回収会社）と呼ばれる債権回収会社の一つで、法務大臣の許可を受けて合法的に債権回収業務を行っていました。
同社は主に東京スター銀行や東京スタービジネスファイナンスとの取引における債権回収を代行しており、返済が滞っていた融資やローンの回収業務を行い、債務者との交渉や支払い計画の提案なども担当していました。
業界内では「TSBサービサー」という名称でも知られており、金融機関から債権を譲り受けて回収する正規の債権回収会社でした。債権回収会社としての実績もあり、一定の知名度を持っていたことが、現在の詐欺に悪用される要因となっている可能性があります。
TSB債権管理回収株式会社は2020年に廃業している
TSB債権管理回収株式会社は、東京スター銀行の子会社事業再編に伴い、2020年11月30日をもって廃業しています。つまり、2020年12月以降は、TSB債権管理回収株式会社という会社は存在していません。
会社が廃業した後、それまでTSB債権管理回収が担当していた債権回収業務は、東京スター銀行と東京スタービジネスファイナンスがそれぞれ引き継いでいます。現在は両社が直接債権回収業務を行っており、TSB債権管理回収という名前で正規の債権回収が行われることはありません。
このような会社の再編や廃業情報は一般的にはあまり広く知られないことが多く、詐欺グループにとっては格好の隙となります。実在していた会社名を使うことで信頼性を装いやすく、被害者も情報の確認が難しいという状況を悪用しているのです。
2020年12月以降の「TSB債権管理回収」からの連絡は詐欺の可能性が高い
以上の事実から、2020年12月以降にTSB債権管理回収株式会社から督促状が届いた場合は、不正請求の可能性が非常に高いといえます。存在しない会社から請求が来ることはあり得ないからです。
東京スター銀行の公式サイトでも、「TSB債権回収」という差出人名義の督促状は同行とは関係ないと注意喚起されています。
銀行自身が公式に否定している以上、このような請求は詐欺と考えて間違いないでしょう。
また、0423106085という電話番号からの連絡も、廃業した会社を装った詐欺の可能性が高いと考えられます。廃業した会社の名前と電話番号を悪用して、不安をあおり、お金を騙し取ろうとする悪質な手口です。
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TSB債権管理回収を装った詐欺の手口とは？
廃業した会社名を使った詐欺の手口は非常に巧妙です。実在した会社名を使うことで信頼性を装い、法的な措置をちらつかせて被害者を不安にさせるのが狙いです。ここでは、典型的な詐欺の手口と見分け方について解説します。
架空請求詐欺の典型的な手口
詐欺グループは、過去に実在していた会社名である「TSB債権管理回収」や「TSBサービサー」という名前を利用し、信頼性を装います。
一見すると本物の督促状に見える書面が届くこともありますが、よく読むと文章の構成や内容に不自然な点が見られることも多く、冷静に確認することが重要です。
詐欺を見分けるポイント
正規の債権回収会社は、個人情報保護の観点から目隠しシール付きの封書などを用いて督促状を送ります。そのため、宛名や内容が丸見えの状態で届くものは、正規の業者ではあり得ません。
また、担当者の連絡先として携帯電話番号を記載している場合も注意が必要です。正規の業者では、代表番号や部署の直通番号を使うことが一般的です。
出会い系サイトやアダルトサイトの料金請求は詐欺の可能性が高い
正規の債権回収会社が、出会い系サイトやアダルトサイトの利用料を回収することはありません。このような請求は詐欺と考えてよいでしょう。
「少額の請求だから」と応じてしまうと、その後さらに高額な請求が届くおそれがあります。
一度でも支払いに応じると、詐欺グループに「狙いやすい相手」と見なされてしまうため、注意が必要です。
TSB債権管理回収を名乗る連絡にはどう対応すべき？
不審な連絡があった場合、どのように対応すべきでしょうか。基本的には無視するのが最善ですが、詳しい対応方法を知っておくことで、被害を未然に防げます。
絶対に連絡を取らないことが重要
TSB債権管理回収を名乗る連絡があっても、相手に連絡することは避けるべきです。直接連絡を取ってしまうと、電話番号や個人情報を知られてしまうおそれがあります。
たとえ確認目的でも、名前、住所、電話番号、勤務先などを伝えることは絶対に避けてください。
本当に借金があるかどうか不安な場合は、相手に連絡を取るのではなく、信用情報機関に自分の情報を開示請求して確認する方法が安全です。
支払いは絶対にしないで無視する
TSB債権管理回収を名乗る請求には、絶対に支払いをしてはいけません。一度支払いに応じてしまうと、繰り返し請求が届くようになります。
過去に借金があった場合でも、2020年以降にTSB債権管理回収から連絡があることはありません。正規の債権回収であれば、東京スター銀行や東京スタービジネスファイナンスから正式な連絡があるはずです。
証拠は必ず保管しておく
督促状やハガキ、メール、着信履歴や留守番電話の録音などは、削除せずに保管しておきましょう。これらは警察に相談する際の重要な証拠になります。
特に、脅迫的な文言が記載されている場合や、執拗な連絡が繰り返されている場合は、詐欺罪や恐喝罪に当たる可能性があります。警察に被害届を出す際には、可能な限り具体的な証拠を用意しておくとよいでしょう。
ただし、証拠を残すためとはいえ、相手に連絡するのではなく、自身を守るための備えとして記録を残すことが大切です。
万が一お金を支払ってしまった場合の対処法は？
詐欺と知らずにお金を支払ってしまった場合でも、すぐに行動すれば被害を最小限に抑えられる可能性があります。ここでは、支払い後の対処法について解説します。
警察に被害届を出し専門家に相談する
架空請求詐欺は犯罪です。詐欺被害に遭った場合には、まずは警察へ相談しましょう。被害届を出す際は、請求書や振込明細、やり取りのメールや電話の記録など、できるだけ多くの資料を準備しておくと効果的です。
警察への相談を併せて、詐欺被害に精通した専門家への相談も検討しましょう。詐欺被害を回収するにはスピードが非常に重要です。警察に相談していると対応も遅くなってしまうおそれがあるのです。少しでも被害金を取り戻せる可能性を上げるためにも、弁護士や司法書士といった専門家への相談を同時進行で行うことを推奨します。
銀行に相談して口座凍結を依頼する
もし振り込みをしてしまった場合、すぐに銀行に連絡し振込先口座の凍結を依頼することが大切です。詐欺利用が確認された場合、銀行は対象口座を凍結し、「振り込め詐欺救済法」に基づいて、残ったお金を被害者へ配分してもらえる可能性があります。ただし、すでにお金が引き出されている場合は回収が難しくなるため、被害に気づいたらすぐに行動しましょう。
また、クレジットカードで支払った場合は、カード会社に連絡して支払いの停止や返金の申し立てを相談することができます。
個人情報の保護対策を行う
詐欺グループに名前や電話番号、メールアドレスなどを知られたままになると、別の犯罪に悪用されるリスクがあります。パスワードの変更や、同じパスワードを使用している他のサイトのパスワードも変更し、被害の拡大を防ぎましょう。
詐欺の被害に遭うと精神的なダメージも大きいものです。しかし、自分の情報は自分で守らなければならない世の中であることを、忘れてはなりません。
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まとめ
TSB債権管理回収株式会社は2020年11月に廃業しているため、それ以降は存在していません。よって、2020年12月以降に同社名を騙った請求や、0423106085からの電話は詐欺の可能性が非常に高いといえます。実在していた会社名を悪用した詐欺の手口は巧妙化しており、見た目だけでは本物と見分けがつかないこともあります。
架空請求や債権回収詐欺でお困りの方は、一人で悩まず、当サイトで紹介している債務トラブルに強い司法書士事務所・弁護士事務所に相談してみてください。経験豊富な専門家が、あなたの状況に合わせた最適な解決策を提案してくれるはずです。
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