債務整理

司法書士と弁護士の違い

弁護士と司法書士はどんな仕事?

弁護士と司法書士ってどういう部分が違うか教えて!
弁護士はTVドラマでも取り扱われることが多いからわかりやすいけど、司法書士はなかなかわかりにくいよね…。

弁護士はメディア等で取り上げられることも多く、「金銭トラブル」や「離婚」「相続」「刑事訴訟」など、弁護士の仕事内容についてはイメージしやすい人も多いでしょう。

一方、司法書士と聞くと、どんな仕事をしているのか分からないという人がほとんどではないでしょうか。

弁護士と司法書士はいずれも「法律を扱う専門家」です。
しかし、その取扱い業務に違いがあります。

司法書士は法律業務の中でも、「登記」や「供託」などを専門業務として取扱いしており、弁護士業務を補完する形で業務を行っています。

弁護士と司法書士の違いについて詳しく解説していきましょう。

弁護士とは

弁護士は法律を扱う最上位の資格であり、法律業務であれば、内容に制限を受けることなく行うことが出来ます。

つまり「全ての法律業務の代理人」として活動することが認められているのです。

なお、弁護士を名乗るためには司法試験に合格し司法研修所卒業した後に、弁護士会に入会する必要があります。

司法試験は法科大学院課程を修了しているか、司法試験予備試験のいずれかに合格していなければ受験すら出来ず、司法試験そのものも最難関の資格となっています。

また司法試験に合格した後は司法研究所を卒業する必要があり、弁護士を名乗るには法律家としての高度かつ広範囲に及ぶ知識と高い能力を持っている必要があります。

逆に言えば弁護士は資格や教育制度により能力が担保されており、高い専門性を持って業務を行うことが出来るのです。

司法書士とは

司法書士とは、法律業務の中でも登記や供託の代理業務、及び裁判所や法務局への書類作成、提出の代行が認められています。

また2003年の法改正により、法務大臣から認定を受けた司法書士は「140万円以下の民事事件の相談、示談交渉、和解」「140万円以下の簡易裁判代理人業務」を行うことも出来るようになりました。

しかし140万円を超える民事裁判は司法書士の業務範囲に含まれていないなど、司法書士には一定の制限が存在します

なお、司法書士を名乗るためには司法書士試験に合格した後に、司法書士会に入会する必要があります。

司法書士試験には受験資格はありませんが、司法試験同様最難関の試験とされており、高い能力が担保されています。

取扱い業務が弁護士より狭い分、債務整理など特定の分野に高い専門性を持って業務を行う司法書士も多く存在します。

司法書士でも債務整理を代理出来る

司法書士でも債務整理を扱えるの?

元々司法書士は、民事再生や自己破産の申立書類の代理人業務を行っていたため、債務整理に関しては豊富な知識を持っている場合が多いです。

法務大臣認定司法書士となれば、140万円以下の民事事件の相談、示談交渉、和解などの代理業務が可能となるため、任意整理を含めた債務整理や過払金請求などが可能です。

ただし司法書士では対応出来る債務整理に制限がありますので、注意が必要です。

司法書士の債務整理

司法書士も債務整理を扱えるけど、ある一定の制限があることを覚えておこう!

司法書士が対応できる債務整理には一定の制限がありますので、確認しておきましょう。

民事再生と自己破産は書類作成代理業務しか認められていない

債務整理の中でも民事再生・自己破産の2つは、地方裁判所へ申立てを行い、裁判所に出頭して裁判官と審尋(面談)を行う必要があります。

弁護士であれば全ての法律業務を行うことが出来るので、地方裁判所に同行し依頼人のサポートをすることが可能です。

しかし司法書士には地方裁判所以上の訴訟代理人権限を与えられていませんので、審尋の際は同行してサポートを行うことが出来ません。

ただし司法書士が出来ないのは同行のみであり、書類の作成や裁判所への申立・免責確定または再生計画認定までのサポートは行うことが出来ます。

もちろん司法書士も法律のプロであるため、代理業務や助言については問題なく受けられます。

審尋についても対応のアドバイスを受けることも可能です。

司法書士の任意整理

司法書士に任意整理を依頼する場合は各社の債務額・過払い金請求金額・訴訟時の対応などケースごとにしっかりと理解し、司法書士の取扱い業務を超えることが無いように注意する必要があります。

各社の債務額は140万円以下

法務大臣認定司法書士は、「示談交渉権」「簡易裁判所代理権」が与えられていますので、任意整理を行うことが出来ます。

ただし司法書士が受けられる任意整理は各社の債権額が140万円以下であることが条件となります。

これは1社当たりの債務になりますので、現在3社からそれぞれ100万円借入して合計300万円の債務があったとしても問題なく司法書士が任意整理を行うことが出来ます。

【司法書士の任意整理業務について】

債権 債権額 受任の可否
  • A社100万円
  • B社100万円
  • C社100万円 合計300万円
  • 各社が140万円以下の債務なので受任可能
  • A社150万円
  • B社100万円
  • C社 50万円 合計300万円
  • A社が140万円以上の債務なので受任不可

過払い金請求も140万円以下

司法書士に過払い金請求を行う場合、各社の債権額の外に過払い金請求額も140万円以下である必要があります。

なお途中で過払い金の請求金額が多くなってしまった場合、司法書士は続けて受任することが出来なくなるので、金額が大きくなる可能性があるのであれば初めから弁護士に相談する方が良いでしょう。

過払い金がどの程度あるか分からないという方で、とりあえず司法書士に相談する分には全く問題ありません。

権限は簡易裁判所まで

任意整理は特定の債権者に対して利息の減免と返済の長期化を依頼するものですが、稀に任意整理の条件がまとまらず債権者が訴訟を起こすケースがあります。

訴訟を起こされると地方裁判所での対応となりますので、司法書士は対応が出来なくなります。

このような場合は新たに弁護士に依頼するなど別な方法を考えなければなりません。

弁護士と司法書士、どちらに依頼するべきか

結局のところ弁護士と司法書士、どっちに依頼するのがいいんだろう?
弁護士と司法書士の違いを比較しながらまとめていくね!

【民事再生と自己破産】

弁護士 司法書士
  • 申立書類の作成
  • 裁判所への申立
  • 審尋の立ち合い
  • 審尋の助言
  • 申立書類の作成
  • 裁判所への申立
  • 審尋の助言
× 審尋の立ち合い(不可)

【任意整理】

弁護士 司法書士
  • 1社の債権額が140万円以下の示談交渉
  • 1社140万円以下の過払い金請求
  • 債権者からの訴訟対応
  • 1社の債権額が140万円以下の示談交渉
  • 1社140万円以下の過払い金請求
× 債権者からの訴訟対応(不可)

報酬額の違い

債務整理を考えている人は、経済的に厳しい状況にある人がほとんどですので、債務整理にかかる費用は出来るだけ少なく抑えたいものでしょう。

以前は一般的に業務に制限がある司法書士の方が、報酬額が低いと言われることが多かったですが近年では弁護士と報酬額に大きな違いはないとされています。

報酬額の違いについては、弁護士と司法書士の違いではなく、各事務所によると考えていた方が良いでしょう。

弁護士・司法書士問わず複数の事務所を比較検討することが大切です。

ただし報酬額が低くても、実績がない弁護士や司法書士に依頼するのはリスクを伴います。

依頼する内容に実績のあり、信頼性の高い弁護士や司法書士に相談するようにしましょう。

まとめ

弁護士も司法書士も法律の専門家であり債務整理を行うことが出来ます。
ただし司法書士には取扱業務に制限があります。

民事再生や自己破産の場合は、裁判所への同行を除けば司法書士も取扱い可能ですが、裁判所での審尋対応に不安がある人は弁護士に依頼するようにしましょう。

任意整理や過払い金請求においては各社140万円以下であれば、司法書士に依頼しても問題ありません。

弁護士・司法書士を比較すると取扱い業務に違いはありますが、一般的に司法書士が絶対に受け付けられない債務整理はほとんどありません。

「実績」や「費用」「話しやすさ」など、様々な角度から比較検討して何よりもご自身にあった専門家を選ぶことが大切です。

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